初夏
春
樹木
野生のバラの一種です。 現代の園芸品種のバラの多くは四季咲き性ですが、ノイバラは年に一度、春のみの開花です。 秋には小さな赤い実が熟します。 小さな白い花が多数咲く様子はとてもかわいらしいものですが、このバラはこれそのものが観賞用というよりも、園芸品種のバラの品種改良の祖先として、またバラを増やす際に行う「接ぎ木」の台木としてたいへん重要なものです。 鶴見緑地では緑のせせらぎ沿いと山のエリアのバラ園で見られます。 バラの一種とはいえ小さな白一色の花で春しか咲かないという、鑑賞的には見劣りするものを何故わざわざバラ園に植えているかと言うと、鶴見緑地のバラ園ではこうした各種の野生のバラ、オールドローズと呼ばれる古い品種群、そして現代の華やかなバラ品種をそれぞれまとまりとして植えることで、自然のままの野生のバラから長い歴史の中で人の手で改良を加えられ現代のバラへと進化を遂げていく様子を一度にご覧頂けるよう設計されているためです。